ワードプレス(WordPress)のタグやカテゴリーなどを管理するプラグイン TaxoPressの設定方法と使い方を解説します。
- TaxoPressの使い方と詳細な設定方法がわかります
- 関連記事、自動リンク作成機能、タグクラウドの具体的な設定方法と手順がわかります
TaxoPressで実現できること
TaxoPressプラグインを利用すると、投稿記事の下部に関連記事一覧を自動表示させたり、タグの内部リンクを自動で作成したり、タグやカテゴリーなどの分類を作成・管理することができます。
いっぽう、タームやタクソノミーなどの普段使わない用語は元々は英語で、日本語には無い単語のため、理解し難く、TaxoPressプラグインを導入することで使える機能も上級者向けです。
なので、初心者にはやや不向きなプラグインです。
無料版(Free)と有料版(Pro)があり、無料版は機能に制限があります。
- 当記事では無料版(Free)で使用可能で、個人ブログに有益な機能を取上げています
TaxoPressの機能
TaxoPressの主な機能は次の通りです。
- タグクラウドを表示
- 関連記事一覧を表示
- タグの自動リンク
- タームとタクソノミー(タグ・カテゴリー)の管理
- タームを表示
- 自動でタグを追加
- タグ一括編集
- AI機能 ※有料版はOpenAIなどの外部サービスと連動させて関連する用語を提案可
- タームとは分類項目で、タグ名やカテゴリ名です
- タクソノミーとはタグやカテゴリーの分類方法のことです
- タームやカスタムタクソノミーは、主にPHPコードを使ってWordPressのプログラム開発(編集・作成)に使う要素なので、記事の編集をはじめWordPress利用者、とくに個人ブログの場合は使用する機会は殆どありません
TaxoPressのドキュメント
TaxoPressの公式サイトにはドキュメントページがあり、設定する時に参考になる情報が載っています。すべて英語ですが日本語に翻訳すれば理解できる内容です。
TaxoPressの各機能の説明サイトのリンクです↓
https://taxopress.com/docs/taxopress/
TaxoPressのインストール方法
TaxoPressプラグインをWordPressにインストールする方法を解説します。
- WordPressのダッシュボード(管理者画面)の「プラグイン」をクリックします
- 「新規プラグインを追加」をクリックします
- 検索ボックスに”TaxoPress”と入力すると下に検索結果が表示されます
- ”WordPress Tag and Category Mnager -AI Autotagger”の今すぐインストールボタンをクリックします
↑TaxoPressのインストールが完了すると有効化ボタンが表示されるのでクリックします。
これでTaxoPressのインストールと有効化は完了です。
TaxoPressの設定と使い方
TaxoPressプラグインを有効化するとダッシュボード(管理画面)の中に「TaxoPress」が表示されます↓
TaxoPressの設定項目
TaxoPressには下記の機能と設定項目があります。
※一部の項目名は日本語に翻訳しています。
- ダッシュボード(Dashboard):
各機能の有効/無効の切り替え画面 - タクソノミー(Taxonomies):
新しい分類を作成し、各分類のすべての設定を編集 - 条項(Terms):
サイト上のすべての用語(Terms)の検索と編集 - 投稿:
用語(Terms)を検索し、その用語に関連付けられたすべての投稿を表示 - 規約表示(Terms Display):
タグやカテゴリーなどの一覧を任意の位置に表示するのショートコードを作成 - 現在のポスト(Current Post):
現在の投稿に割り当てられているタグやカテゴリー名を任意の位置に表示 - 関連投稿:
関連記事一覧のショートコードを作成 - 自動リンク(Auto Links):
定義した用語のリンクを自動的に作成 - 自動タグ:
コンテンツをスキャンして、新規および既存のターム(Terms)を自動的に割り当て - タグ一括編集:
タグを編集できる - タグの管理:
ターム(タグやカテゴリー等)の追加、名前の変更、削除/置換 - TaxoPress AI:
AI連携設定 - 設定(Settings):
タグクラウド、記事内タグ表示、関連投稿(関連記事一覧)、自動リンクをサイト全体に設定する場合の詳細設定 - プロ仕様にアップグレードする:
有料版の外部リンク
規約表示(Terms Display)、関連投稿、自動リンク(Auto Link)は設定(Settings)から有効化することができます。
※サイト全体に表示させる場合は設定から有効化できますが、ショートコードを使う場合は設定箇所(画面)が違うので要注意。
設定画面は基本的には日本語ですが、詳細説明は英語になっている箇所もあります。
なので、以降はすべて日本語に翻訳した画像を載せています。
※画像の設定は全てデフォルトの状態です。
ダッシュボード(Dashboard)
↑ダッシュボード画面では各機能の有効/無効の切り替えができます。
タクソノミー(Taxonomies)
↑タクソノミー(分類)を作成したり、編集できます。
条項(Terms)
↑サイト上のすべての用語(Terms)の検索と編集ができます。
投稿
↑投稿を検索し、表示できます。
規約表示(Terms Display)
↑任意の”ターム(タグ名やカテゴリー名)の一覧“をタグクラウドのように、ショートコードやウィジェットを使って任意の位置に配置したり、コンテンツ内に自動的に表示させることができます。
ショートコードを任意の場所、例えば投稿記事内に記載するとタグ一覧を表示させることができます。
無料版は当機能は1つだけしか使用できません。2つ目のショートコードを追加作成したい場合は有料版が必要です
現在のポスト(Current Post)
↑投稿記事に割り当てられているタグやカテゴリー名をショートコードやウィジェットを使って任意の位置に配置したり、自動的に表示させることができます。
ショートコードを任意の場所、例えば投稿記事内に記載すると当該記事に割り当てられているタグ名やカテゴリー名を表示させることができます。
無料版は当機能は1つだけしか使用できません。2つ目のショートコードを追加作成したい場合は有料版が必要です
関連投稿
↑関連記事一覧をショートコードやウィジェットを使って任意の位置に表示させることができる機能です。
ショートコードを任意の場所、例えば投稿記事内に記載すると、その位置に関連記事を表示させることができます。
設定(Settings)内にある、”関連投稿”→”関連投稿を投稿コンテンツに自動的に表示します”(Automatically display related posts into post content)を”all”や”blogonly”に変更すると”すべての記事内の一番下”に関連投稿一覧を表示させることができます。※当機能(任意の位置に表示)とは別機能です
- 無料版は当機能は1つだけしか使用できません。2つ目のショートコードを追加作成したい場合は有料版が必要です
- さらに無料版は関連投稿の最大表示数上限は5です。6以上表示させたい場合は有料版が必要です
- 関連記事一覧を表示させたい場合、設定(Settings)内の関連投稿を使えば、最大表示数上限を5以上(無制限)に変更可能です
自動リンク(Auto Links)
↑定義した用語に内部リンクを自動的に作成することができます。
自動タグ
↑自動タグ/自動条件リスト(Auto Terms List)はコンテンツをスキャンして、新規および既存のタグやカテゴリーを自動的に割り当てることができます。
全ての機能を使用するには有料版が必要です
タグ一括編集
↑タグを編集できます。
タグの管理
タグの管理画面は下記の4項目あります。
- 用語(タグ/カテゴリー)を追加
- 用語(タグ/カテゴリー)の名前を変更する
- 用語(タグ/カテゴリー)と統合する
- 未使用の用語(タグ/カテゴリー)を削除する
ターム(タグ/カテゴリー)の追加、名前の変更、削除/置換ができます。
つまり、当機能を使うとタグ名 or カテゴリー名の一括変換や一括削除ができます。
TaxoPress AI
TaxoPress AIを使用すると、コンテンツに最適な分類用語を見つけることができます。
設定
設定画面は下記の3項目あります。
- 投稿
- TaxoPress AI
- Legacy
投稿
TaxoPress AI
Legacy
Legacy画面は更に下記の内部リンクがあり4項目に分かれています。
- Tag Cloud
- 投稿内でのタグ表示
- 関連投稿
- Auto Links
Tag Cloud
↑タグクラウドショートコード[st_tag_cloud] または [st-tag-cloud]を任意の場所に貼り付けることでタグクラウドを表示できます。それらのカスタマイズ画面です。
投稿内でのタグ表示
↑投稿記事内のタグ表示をカスタマイズできます。
WordPressテーマのタグと表示が重複するのでデフォルト(無設定)がおすすめです。
関連投稿
↑関連記事一覧表示機能をカスタマイズできます。
Auto Links
↑タグの自動リンク機能のカスタマイズができます。
プロ仕様にアップグレードする
↑外部リンクになっていて、有料版の案内が表示されます。
自動リンクの設定方法と使い方
自動リンクは既存のタグと、記事内の同じキーワードを内部リンクに置き換える機能です。
“セキュリティ対策”というタグがある場合、当機能(タグの自動リンク)を有効にすることで、記事内の”セキュリティ対策”という文字にタグの内部リンク(https://yublog.jp/tag/security-measures/)が自動作成されます。
1記事内に自動作成するリンク数の上限等を設定でカスタマイズできます。
当機能の前提条件としてキーワードに対するタグが存在している必要があります
自動リンクの設定手順
自動リンクの設定方法と使い方は下記の流れになります。
- TaxoPressプラグインの”Settings(設定)” → “Legacy(遺産)”に入る
- “Auto Links”画面にする
- Auto links tags(タグを自動リンクする)を有効✅にする
- “同じタグのリンクの最大数”の初期値は1なので適宜増やす
最後にSave Changes(変更内容を保存)ボタンを押します。
自動リンクの表示確認
当記事の場合は”セキュリティ対策”という記事本文内のフレーズ(キーワード)が自動的にタグの内部リンク(https://yublog.jp/tag/security-measures/)になりました。
↑自動作成された内部リンク先は”https://ドメイン名/tag/”です。
関連記事の設定方法と使い方
関連記事の設定方法はショートコードを利用する方法もありますが、無料版だと関連記事の表示数が最大で5記事までの制限あります。
なので、ここでは全投稿記事内の一番下に表示する設定方法を載せています。
関連記事の設定手順
関連記事の設定方法と使い方は下記の流れになります。
※初期値から設定変更する箇所のみをピックアップしています。
- TaxoPressプラグインの”Settings(設定)” → “Legacy”に入る
- “関連投稿”画面にする
- “Post link format”にデフォルトコードの後ろの(%post_comment%)を削除
- “Maximum number of related posts to display”を”30″に変更
- “Enter the text to show when there is no related post”を”関連する記事はありません。”に変更
- “リストの前 (上) に表示するタイトル”を”関連記事”に変更
- Save Changesボタンを押す
③~⑥は任意入力なので適宜変更してください。
投稿記事内にだけ、関連記事一覧を表示させたい場合は”Automatically display related posts into post content”(関連投稿を投稿コンテンツに自動的に表示します)を”Singleonly”に変更してください。※他の値だとサイトマップ等の固定ページにも表示されます。
関連記事の表示確認
↑”セキュリティ対策”タグを付けた投稿記事が関連記事一覧として表示されました。
当該記事は関連記事に含まれません。
上の画像は見出しをh3にしています。
WordPressテーマはJINです。見出しのデザインは使用しているテーマによって異なります。
TaxoPressプラグインの関連投稿機能は”関連記事専用プラグイン”と同様の機能です
タグクラウドの設定方法と使い方
ウィジェット機能を使ってサイドバーにタグクラウドを表示する手順と方法を解説します。
タグクラウドの設定手順
- WordPressのダッシュボード(管理者画面)の「外観」→ 「ウィジェット」に入る
- 任意の場所で「ブロックを追加」を押す
- 「すべて表示」を押して”Tag Cloud (TaxoPress Legacy)”を選択
↑”Tag Cloud (TaxoPress Legacy)”を選択します。
ウィジェット機能の”Tag Cloud (TaxoPress Legacy)”の入力欄には下記の値を入力します。
- タイトル:任意の文字列 “タグ一覧”に変更
- 最大フォントサイズ:””に変更
- フォントの最大サイズ:””に変更
- フォーマット:”リスト(UL/UI)”に変更
- クラウドを自動的に色付けする:チェックマーク✅を外す。※☐にする
最後に更新ボタンを押して保存します。
タグクラウドの表示確認
↑ウィジェット機能を使ってサイドバーに表示させたTaxoPressのタグクラウドです。
見出しのデザインは使用しているWordPressテーマによって異なります。
このように好みの見た目ににカスタマイズできます。
実際にTaxoPressを使った感想とメリットデメリット
実際にTaxoPressを使ってみた感じたメリットとデメリットです。
TaxoPressのメリット
タームやタクソノミーを作成し、それらを管理する場合には利用する価値のあるプラグインです。
一番大きなメリットは関連記事生成、タグクラウド、自動タグリンクという複数の機能を1つのプラグインで賄えるので、プラグインの数と管理が削減できることです。
ある程度、WordPressの知識があり、慣れている場合は非常に便利なプラグインです。
TaxoPressのデメリット
タームやタクソノミーを管理する機能は、大多数の人にとっては実用性が薄いです。おまけに難易度が高くて敷居が高いです。
とくに、ショートコードとサイト全体に反映される2つの設定箇所があるため、混乱が生じます。
TaxoPressで最も簡単に利用できる関連記事を自動生成する機能は、他の関連記事専用プラグインのほうが導入難易度が低いです。
まとめ
TaxoPressプラグインを使うとカテゴリー名やタグ名を纏めて変更したり、削除することができるので作業効率が向上します。
そのうえ、関連記事一覧の自動生成やタグクラウド、タグ一覧への内部リンク自動作成機能などの複数の機能が1つのプラグインに入っていて多機能なことが最大の特長です。
無料版では機能の一部に制限があったり、表記のほとんどが英語で、一部しか日本語訳されていないため、導入難易度が高いことが難点です。
すべての機能を使いこなすにはWorPerssの内部構造などの仕様と英語力・言語理解力がある程度必要なので、やや玄人向けのプラグインです。
構造上の概念に関する専門用語が多く、元々英語の意味を日本語に訳すには限度があるので、機能が余計に判り難くなっていて意味を理解するだけでも、労力が必要です。
使用しているテーマの機能との重複表示時の手動対応なども少々必要なので尚更です。
初心者にとっては、プラグインの数は増えるかもしれませんが、各機能に特化した専用のプラグインを使ったほうが簡単なので、TaxoPressは敷居が高く感じるかもしれませんが、当記事を参考に設定すれば使えるようになるはずです。